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給料や評価、人事マネジメントに関する話題を中心に、日頃のコンサルティング業務や出来事、ニュースなどの中から感じたことの中から、ちょっと役立つ情報を提供していきます。
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賃金管理研究所 大槻幸雄

Author:賃金管理研究所 大槻幸雄
    
 株式会社賃金管理研究所、副所長の大槻です。賃金人事コンサルタントとして日々の仕事を通じて感じたことを書いています。
 業務に関するお問い合わせは、賃金管理研究所(03-3953-6761)までお願いいたします。
 
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無期転換社員とは

 改正労働契約法、第18条に定められた無期転換権を行使する従業員が、いよいよ来年の4月より出現します。
 
 条文に沿ってその内容を確認しますと、①同一の使用者との間で、②2以上の有期労働契約が締結されており、③それらを通算した期間が5年を超える場合に、④労働者が、現に締結している有期労働契約の契約期間満了までの間に、無期労働契約の申込みをしたときは、会社には否応なしにその申込みを承諾したものと見做されることになります。
 
 通常は1年単位での契約をすることが多いため、平成29年4月以降に契約更新をすると、その有期契約期間満了時点で満5年。更にもう1回契約更新をすると、その時点で5年超えとなり無期転換の申込権が発生するわけです。

 ところで、この無期転換社員は、別段の定めがない限り、労働契約期間以外は、従前と同一の労働条件となります。これまでの雇用区分が、正社員=無期でフルタイム、非正規=有期で契約社員かパートタイマーというシンプルな区分の会社でしたら、新たに無期の契約社員・パートタイマーという区分ができることになるわけです。

適用すべき就業規則は?

 ここで大切なのはどの「就業規則」を適用するかです。

 正社員の就業規則で対応するのか。
 契約社員・パートタイマーの就業規則か。
 それとも新たに無期転換社員用の就業規則を作るのか。
 
 雇用期間以外の労働条件が原則として同じなら、契約社員・パートタイマーの就業規則を改訂して適用するのが、従業員にとっても分かりやすい対応だと言えるでしょう。
 
 新たに就業規則で決めておかなければならない条項の代表格は、

  ①定年 と ②異動(配置転換)  の2つです。

 “定年”は正社員に倣って60歳まで、継続雇用で65歳までとすればよいことになります。問題は、“異動(配置転換)”です。

“別段の定め”として配置転換は不可欠 

 無期転換社員とは、すなわち長期安定雇用の従業員です。ですから、契約社員であれパートであれ、従前と同じ勤務時間、勤務場所、担当業務のまま長期間働いてもらおうとすると、適正配置の面からも支障が出ますし、同じ仕事ばかりでは能力開発も望めません。

 こうした観点からも“配置転換”は不可欠なものです。無期転換、すなわち60歳定年までわが社で働き続ける以上は、配置転換に服してもらうことを原則とすべきです。
 (ここでの配置換えは、担当業務の変更や通勤できる範囲内での事業所間の異動を想定しています。転居を伴う異動までをも含めるかどうかは、慎重な判断が必要となるでしょう。)

 ここでいう「配置転換」は、前述の「別段の定め」に該当しますので、あらかじめ就業規則に明記する必要があります。是非とも無期転換の申込権が発生する前に対応しておきたいところです。
 
 無期転換制度について何の対策もしていないと、無期転換の申込みを既往の労働条件のまま全て受けざるを得ず、適材適所の人員配置にも支障が出る恐れがあります。やる気のある有能な従業員にこそ、長期間にわたって安心して実力を発揮してもらえるよう、就業規則・諸規程の整備は早めに行いましょう。


  

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 自社の課題を正しく分析し、次の時代成長につなげていただくための“手掛かり”を、是非このセミナーで掴んでください。
皆様のご参加をお待ちしています。 (大槻幸雄)


【日時および会場】
 ◆東京(池袋)開催  2017年 2月8日(水) あうるすぽっと会議室

   〔 豊島区立舞台芸術交流センター 東京都豊島区東池袋4-5-2 〕
  13:00 ~ 16:30

講師】
 ◆賃金管理研究所 副所長 大槻幸雄
 

【参加費】
 ◆参加費 10,800円(税込)

 
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2017/01/20 16:23 労務管理 TB(0) CM(0)
 前回は「役職定年制度」について考えてみましたので、今回は60歳定年後の動向について取り上げたいと思います。

1.60歳定年制の運用状況

 「高年齢者の雇用の安定に関する法律」、いわゆる高年齢者雇用安定法で、無期雇用である正社員の定年は60歳を下回らないように定められています。また、年金の受給開始年齢との関係もあって、平成25年より定年到達後であっても、社員本人が65歳までの継続勤務を希望する場合には、会社は「雇用確保措置」をとることが義務付けられています。

この「雇用確保措置」には、大きく分けて3つの方法があります。

 ● 定年制の廃止
 ● 継続雇用制度 
 ● 定年延長

雇用確保措置が義務化された当初は、継続雇用制度を採用する会社がほとんどで、全体の9割以上を占めていました。

 ところが、2014年厚生労働省「就労条件調査」によれば、65歳定年制を採用する企業が、じわりじわりと増えてきているのです。65歳定年などというと、財務力のある一部の大手企業の話かと思いきや、実際は中小企業ほど65歳定年を採用する会社の比率が増えてきているのですね。

 なぜでしょうか?
 その要因としては、人材確保の難しさがあげられます。

 65歳定年の採用比率が高いのは、医療・福祉業界がその代表で、45.6%程度が既に65歳以上です。それに続くのが、宿泊業や飲食サービス業の32.5%。つまり、人の集まりにくい業種・業態では、65歳まで正社員として働き続けることは、決して特別なことではなくなってきているのです。

 皆さんが週末に大型ショッピングセンターなどに行かれた時、駐車場の案内をしている方たちをたくさん見かけると思いますが、年配の方がとても多いですよね。ほとんどの方が有期契約であるとはいえ、ビルメンテナンスや警備の仕事では、65歳を超えた方の採用もごく普通に行われています。 

 安定的に人員を確保する必要から、正社員の定年を65歳とする会社は、今後も増えることが予想されます。


2.定年延長  65歳定年制は広がるか

 65歳定年制は、今後も急速に拡大していくのではないでしょうか?

 最近、人口減少のスピードが速まっていくことによる影響を、テレビの特集番組でも取り上げるようになりました。
 いま、15歳から65歳未満の生産年齢人口は、7600万人程度と予想されます。ピークの1995年から20年で、900万人減少したことになるそうです。

 およそ20年で900万人減少したわけですが、1年あたり平均45万人ということではなく、この1年では110万人以上減っていると言われていますので、減少のスピードが加速しているということでしょう。

 私たちは今、こうした状況下にあるわけで、人材の確保・定着は今後も厳しさを増していくと考えられています。そうした中で、65歳まで、さらにはそれ以上の年齢まで、安心して働ける労働環境を作って、人材を確保しようとする中小企業が増えることは、自明の理かもしれません。
 70歳定年が特別ではなくなる日も、そう遠いことではないのかも知れませんね。

3.継続雇用制度の下での高年齢者の活用

 継続雇用制度を採用している企業が、割合としては最も多い訳ですが、301人以上の会社で92.4%なのに対し、31~300人の会社では81.5%と、10ポイント以上低くなります。
 継続雇用制度を採用しない会社の大半が「定年の引き上げ」で対応する会社で、その割合は300人以下で16.6%に達します。
 
 それでも、8割以上の会社が継続雇用制度を採用しているわけなのですが、その手続きがルール化されていない会社もまだまだ多いようですね。 社員の定年退職を目前(1ヶ月、2カ月先)に控えて、ようやく継続雇用時(嘱託再雇用)の労働条件を提示する、もしくは話し合うという会社も少なくありません。

 これから60歳定年を迎える方は、基礎年金の支給が65歳からであり、報酬比例部分について受給開始年齢に到達したとしても、その額は決して生活費を賄うには十分なものではありません。 できれば、社員が60歳に到達する1年以上前から、定年後のライフプランや働き方への希望など、個別面談を少なくとも定年の1年以上前に実施すべきです。

 大手企業では、40歳、50歳といったタイミングでライフプラン研修を受講させる会社もあるようですが、中小企業であっても、早めの対応をお勧めします。
 昔風に言えば、「同じ釜の飯を喰った仲間」が会社生活を卒業し、その後もしあわせに暮らして行けるかどうかに関わることです。経営者としても、大いに関心をもって臨むべきテーマといえるでしょう。

 わが社で、長年勤務をして最後まで勤め上げ、定年を迎えた社員ですから、本人が希望するのであれば65歳までの雇用は確保すべきでしょうし、続けて働く以上はその実力を十分に発揮できるような仕事を用意すべきでしょう。そして、仕事に見合った給与を支給するのが基本です。

 継続雇用給付金を受給することを第一とし、定年到達時の賃金の60%にまで給料を引き下げるケースがまだ多いようですが、給与を引き下げた以上にやる気を失わせて、生産性が上がっていないという残念な事例も少なくありません。

 そうならないためにも、嘱託再雇用時の労働条件を決めるにあたっては、慎重な対応が求められます。
 本人の意向を踏まえつつも、会社としてどの様な仕事を用意するのか。職制上の位置づけ、給与条件をはじめとする労働条件決定にあたっての留意点などは、次回お話したいと思います。



  

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2016/10/04 12:47 労務管理 TB(0) CM(0)
 最近、人事制度の運用に関するお客様からのご質問に多いのが、高年齢者の処遇に関するものです。
これまでは、継続雇用制度における賃金の決め方に関するものが多かったのですが、このところ役職定年制度に関する質問が増えています。その背景には、組織の世代交代がうまくいっていない、役職定年制を導入したもののうまく機能していないといった悩みが見え隠れしています。
 
 今回は「役職定年制度」について考えてみましょう。

1.役職定年制度 その概要と目的

 役職定年制度とは、その名のとおり部長や課長等の役職・職位に就いている社員について、一定の年齢に到達したことをもってその職を解くことをルール化したものです。
 正社員(期間の定めのない労働契約)の定年年齢は、法律上は60歳以上とするものと定められていて、多くの企業では60歳定年制を敷いています。
 役職定年では、定年到達年齢よりも3~5年程度早くそのポストから降りてもらうのが一般的で、実際には55歳を役職定年とする例が多いようです。

 この制度は、当初、55歳定年から60歳定年に引き上げられるのに伴い、雇用延長にともなう人件費増加を抑えるのが主たる目的であったと考えられます。従来の定年である55歳で役職を解き、管理職手当を不支給とするなどして所定内賃金を引き下げるということですね。もちろん、ライン職位を次世代にバトンタッチするという目的も重要ですが、総額人件費コントロールへの関心が高かったもの事実といえるでしょう。

 60歳定年制への完全移行期は、高度成長の終焉やバブル崩壊、団塊世代が50代後半に差しかかる時期にも重なり、組織のスリム化や役職者の若返りを狙って、中小企業にも広く浸透しました。

2.制度運用上のメリット及びデメリット

 組織の新陳代謝を図るという点からは、年齢という外形基準によって、一律に職位の交代を行なえることは企業にとってやりやすい便利な方法でした。個人別に管理職としての適否を判断することは、会社側と当事者双方にストレスを与えるものですし、それが回避できるメリットは大きく、特に大企業においてより有効なものだったのです。

 これに対し、人材数が乏しい中小企業では、年齢基準で一律にラインから降職させることには、やや無理がありました。役職定年に到達しても、後進が育っていない、代わりとなる人材がいないなどの理由から、引き続き従前の職務にあたる例も多くあり、役職定年自体がうやむやになるケースも見られました。

 また「定年制」とする以上、「その年齢に到達するまで継続してその任にあたる」という運用になりやすく、管理職としての適性が備わっていない者であっても、一たび管理職とされれば役職定年までは降職しにくいという側面もあったのです。これも負の側面と言えるでしょう。

3.運用上の留意点

 役職定年制を導入する以上は、例外なく全ての従業員に適用するということが大原則です。大手企業においてはこのことは問題なく行われていましたが、中小企業では例外が数多く散見されたのは前述のとおりです。

 「次の人材が育っていなければ、役職定年を超えて部長職を続けられる」という運用が罷り通れば、「部下を育て上げなければいつまでもその職位に留まることができる。」という悪しき前例を作ることになります。

 役職定年制を導入するなら、一切の例外は認めてはいけないのです。

4.役職定年制の是非 ~まとめ~

 人事制度の基盤が、職能資格制度に置かれている場合には、役職定年制の導入は組織活性化の面からは有効な手段です。特に、大企業が短期間に組織のスリム化を図る手段としては使いやすい制度だともいえるでしょう。

 ただ、責任等級制度や役割グレード制など、担当職務の役割、職責に基軸が置かれている人事制度を導入する企業が増えていますから、そうした職制基準の等級制度の下での(管理職をも含めた)等級格付けの見直しは、通常の人事権行使の範囲で行なえます。つまり、敢えて役職定年制を導入しなくとも良いわけです。
 特に中小企業では、役職定年制による一律の対応は、かえって組織の維持や活性化の面からは阻害要因となりやすいので、お勧めできません。

 そもそも中小企業では、たとえ役職を降りたとしても配置換えを行なう余地はなく、同じ部署でこれまでと同様の仕事をするケースがほとんどです。そうであるならば、実力ある社員には完全にリタイアする日まで、責任ある仕事をバリバリやってもらうべきです。
 年齢という外形基準で、その責任や権限を奪い、給料を減らしているにもかかわらず、生き生きと働いてほしいと願うこと自体が矛盾をはらんでいるのではないでしょうか? これは、定年後、継続雇用制度のもとでの嘱託再雇用とする場合の、給与決定の際にも言えることですが・・・。

  

 ◆◆9月開催の 経営者のための賃金実務講座(東京・名古屋・大阪の3会場で開催) ◆◆

 お申込み受付中!  会社をグッと強くする「賃金制度」と「人事評価」

 労働人口減少の時代にあって、人材獲得競争は今後も厳しさを増すことでしょう。
 しかし、経営環境がどう変化しようとも、社員は自分の給料がどのようにして決まっているのかを知りたいと思うのが常であり、その期待に応えることのできる合理的な賃金制度が整備されていなければ、優秀社員の定着は臨むべくもありません。

 企業規模の大小にかかわらず、合理的な給与決定の仕組みを整備することは重要であり、その正しい運用がなされているかどうかが、人材の獲得・定着、育成の全てに影響を与えます。いま、合理的な賃金制度の確立が急務であることは数多くの経営者が実感されていることでしょう。

 このセミナーでは、“賃金コンサルタントの草分け”である賃金管理研究所56年のノウハウを凝縮してお伝えします。「賃金」と「人事評価」の基本を習得したい企業経営者の皆様には、必見のセミナーです。

  1) 役割責任等級を決める  
  2) シンプルな基本給の設計  
  3) 実力昇給の仕組み 
  4) 諸手当の整理法
  5) 人を育てる評価5原則    
  6) 貢献度を反映した賞与配分  
  7) 能力主義を貫く人材登用


の7つのポイントに分けて基本体系を解説! 人材の採用・定着、育成が喫緊の課題の今、社員が将来に不安を感じることなく実力を発揮できる制度づくりを、さあ始めましょう。

 自社の課題を正しく分析し、次の時代成長につなげていただくための“手掛かり”を、是非このセミナーで掴んでください。
皆様のご参加をお待ちしています。 (大槻幸雄)


【日時および会場】
 ◆東 京 開催  9月14日(水) アルカディア市ヶ谷
 ◆名古屋 開催  9月27日(火) ホテルマイステイズ新大阪コンファレンスセンター
 ◆大 阪 開催  9月28日(水) ウインクあいち
  時間は10:00 ~ 16:30となります。( 東京は9:45 ~ 16:15 )

【講師】
 ◆賃金管理研究所 副所長 大槻幸雄
 
【参加費】
 ◆参加費 34,560円(税込:テキスト・資料・食事代を含みます)
 
【パンフレット&お申込み】
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2016/08/26 13:22 労務管理 TB(0) CM(0)
 小中学校も今週から夏休みにはいりましたね。企業でも夏休みがあるところは多いと思いますが、皆さんの会社では夏休みをどの様に決めてとられているでしょうか?

 夏休みといっても、
 1)もともと会社の休日として設定されている場合
 2)年次有給休暇の計画付与という会式をとる場合
 3)特別休暇として従業員に与えられる場合
など、実務対応はいろいろです。

 製造業の会社では、お盆の時期に3日間~5日間程度、会社全体で休むことも多いと思います。これはお盆だから休むという直接の理由に加え、取引先等が一斉に休業することからそれに合わせて会社全体を休みにするのが効率・コスト面からみても合理的だということがあるのでしょう。

 お盆の時期に、帰省ラッシュや成田からの出国ラッシュが報道されるのも、この時期に集中して休む企業が多いことを示しています。お盆の時期に全社的に休みとする場合には、そもそも勤務日ではなく休日としておけばよいこととなります。
 
 しかしながら、有給休暇が勤続6年半以上で20日付与される中で、休日が増えすぎますと年間労働日(稼働日)が大きく減ってしまいます。「どうせ夏休みをとるなら週末も含め1週間は休ませたいが、有給取得も含めて考えると1人あたりの労働日が少なくなりすぎる…。」という声も聞こえてきそうです。

 そこで、夏休みには年次有給休暇の計画的付与分を充てるという会社があります。
 年次有給休暇の計画的付与とは、付与日数のうち5日を超える部分について、計画的に付与できるというもので、付与日数10日の社員には5日、20日の社員には15日まで計画付与ができるということになります。計画的付与には、労使協定の締結が必要となりますが、従業員と合意できれば有給休暇をまとめてとってもらうことで夏休みとすることができるわけです。
 
 サービス業、特に銀行・証券業などでは夏休みを特別休暇として付与する会社も多いですね。
 ここでいう特別休暇とは、本来の労働日に社員が申し出ることにより有給で(欠勤控除されることなく)休暇がとれる制度のことを指しています。通常の有給休暇のほかに3日とか、5日とか予め決められた日数を休むことができますが、夏休みとして付与されますので、通常は7~8月というように期間が定められ、その期間内に休むことになります。

 このような会社の多くは、会社としての夏休みはありませんので、社員も分散して夏休みを取得する必要があります。会社によっては6月~10月、或いはそれ以上の期間を設定することもあるようです。海外旅行などにいくにはオフシーズンの価格の安い時期を狙って休めるなどのメリットもあるでしょうね。

 一口に夏休みといっても、毎年お盆の時期に決まって休む人、6月から10月の間で自分の都合に合わせて休暇取得する人、様々なタイプの夏休みがあるようです。(もちろん特に夏休みのない会社もあります。)
 
 2011年、三井ダイレクト損保が調査した結果、夏休みの平均日数は6.13日でした。もし、5日の休暇の前後に土日を足して9日連続で休めれば、平均以上の休みがとれた恵まれた人だといえるかも知れません。でも、ユーロ加盟国の多くが1ヶ月以上のバカンスをとることを考えると、まだまだ日本は短いと言えそうですね。



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 弊社所長:弥富拓海のブログもぜひご覧ください。 ⇒ 弥富拓海の「賃金正しい決め方と運用の実務」
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2012/07/25 08:40 労務管理 TB(0) CM(0)
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