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Author:賃金管理研究所 大槻幸雄 Facebookページ
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私は賃金制度のコンサルタントをしていますが、賃金制度のコンサルティングというと、「経営者の側に立って、いかに賃金を抑制するかを指南しているところ」というネガティブな印象を持たれる方もいるかもしれません。
実際のところ、大きな書店の人事や労務管理の本が置かれている棚の前にいくと、いかに人件費を減らすかとか、社員の給料を減らすやり方、リストラの進め方など、かなり直接的な表現の、私に言わせればちょっと品位に欠けるタイトルの本も平積みになっていたりします。その方が、注目されるという出版社の戦略もあるのでしょうが、私はちょっと違和感を覚えます。 確かに、私たちの仕事は経営者の方からの依頼でお手伝いするのが一般的な進め方ですが、会社の製品・サービスという付加価値を生み出しているのは、社員・従業員です。 その社員たちのモチベーションが上がり、強い組織を作り、また質の高い商品やサービスを提供し続けることで、企業の成長と発展を確かなものにする。そのために、給与制度を整備し、評価制度を納得性のあるものに整え、その他の人事諸制度も合理的なものに改めていく努力を続けていく必要があるのだと思います。 いろいろな会社の社長とお話していますと、時として、私が社員の側の代表者として、その想いを代弁しているような気になることがあります。例えば、中途採用で入社された方で、賃金が相対的に低い方の給与を引き上げるように提案しているときなどがそうです。 確かに目先の総額人件費の増加につながる話かもしれませんが、社員が将来に不安を感じることなく、意欲的に働ける環境を整えることは、会社にとってもメリットの大きいことなのです。せっかくコストをかけて採用し今まで育ててきた社員が、賃金が低いことで将来の生活に不安を感じて辞めていくとすれば、それは会社にとってもその社員にとっても不幸なことです。 人件費の抑制も重要な経営課題ですが、そればかりが先に立って、人件費低減以上にモチベーションが下がり、生産性が下がってしまっては元も子もありません。こうした経営者と社員の基本的な関係をどう築くかという根元的なテーマに、給与制度をはじめとするそれぞれの人事制度は応えていくべきものです。 目先のリストラや賃金カットに傾注したり、鼻面にニンジンをぶら下げるような手法での成果主義を煽ったりしても、うまくいかないのは当然のことだと思います。 企業理念や人事理念に通じる、賃金制度を考えるうえで基本的な考え方を来月のセミナーではお話ししたいと思います。 9月セミナー「社長のための賃金管理講座」 「トップとして押さえておきたい 正しく給料・賞与を決めるための7つの視点」 東京、大阪、名古屋の3会場で、私が講演いたします。 【開催日程】 いずれも10時から16時30分 東 京 9月15日(木) アルカディア市ヶ谷 大 阪 9月21日(水) 新梅田研修センター 名古屋 9月22日(木) ウインクあいち 【受講料】 26,250円 *詳細は こちら をご覧ください。 賃金管理研究所のFacebookページはこちらから 宜しかったら「いいね!」を押してくださいね。 弊社所長:弥富拓海のブログもぜひご覧ください。 ⇒ 弥富拓海の「賃金正しい決め方と運用の実務」 賃金管理研究所HPはこちら ⇒ http://www.chingin.jp スポンサーサイト
先日、ある交流会に参加したときのこと。
名刺交換をした隣にいた方から、「成果主義」のことや「日本の年功賃金」についてご質問を受けました。その方は、日本の中小企業には未だ年功的な要素が強くて、「成果主義」の考え方があまり根付いていないと思っているようでした。 ところでこの「成果主義」という言葉、ひところ随分と人事担当者の間ではやりました。コンサルタントの立場から言えば、仕事の成果を検証するのは会社として当たり前ですし、その当時「何をいまさら・・・」という感想をもったのを覚えています。 でも、年功要素からの訣別をあらわす言葉としてこの「成果主義」は急速に広がり、それは業績至上主義的な意味合いで使われていたことが多かったものです。いまから6、7年前のことでしょうか? 結局、行き過ぎた成果主義はうまくいかず、成果ばかりに目を向ける成果主義は、見直しを迫られることになったわけですが、人事制度に限らず、組織管理を推進するキーワードとして業績主義とか、実績主義とか、○○主義という言い回しは好んで使われる傾向にあります。 どうも、われわれ日本人は○○主義という言い回しが好きなようです。 しかし、十分な言葉の定義もないまま「○○主義」いう言葉が独り歩きし、時代とともに人事理念の基本となる部分が、次々に変わっていくことが正しい訳ではありません。 年功賃金が問題となる場合、給与制度の仕組みよりも運用に問題があることが多いものです。特に組織に見合った昇格運用が行われているかどうかがモノを言うのです。 制度の運用が「情」に左右されがちなのがわが国の(特に中小企業の)特質なのかもしれませんが、制度を変えても運用のスタンスが変わらないと結局「年功賃金から脱却できないまま」ということもよくあります。 やはり問題の本質を見極めることが大切なんだと思います。 このブログでは、このような制度の本質にかかわる問題や、運用の基本となる考え方にも触れていきたいと思います。 弊社所長:弥富拓海のブログです。こちらもぜひご覧ください。 ⇒ 弥富拓海の「賃金正しい決め方と運用の実務」 賃金管理研究所HPはこちら ⇒ http://www.chingin.jp |
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