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給料や評価、人事マネジメントに関する話題を中心に、日頃のコンサルティング業務や出来事、ニュースなどの中から感じたことの中から、ちょっと役立つ情報を提供していきます。
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賃金管理研究所 大槻幸雄

Author:賃金管理研究所 大槻幸雄
    
 株式会社賃金管理研究所、副所長の大槻です。賃金人事コンサルタントとして日々の仕事を通じて感じたことを書いています。
 業務に関するお問い合わせは、賃金管理研究所(03-3953-6761)までお願いいたします。
 
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 毎年12月を迎えると、次の春季労使交渉、つまり来春の賃上げがどうなるかに関心が集まります。
今年はこれに加えて、安倍政権のもとで議論が進められている「働き方改革」に関連するテーマも、労使協議の俎上に上がってきそうです。

 「働き方改革」については、残業時間の削減、両立支援の拡充は理解できるとしても、「プレミアムフライデー」のように労働環境の改善よりも、消費拡大に主眼が置かれている“奇策”は、労働者・使用者双方のためにならないようにも思われます。
 定義付けの難しい「同一労働同一賃金」のガイドラインの動向にも要注目です。

 今回は来春の賃上げも含め、いくつかのポイントについて考えてみたいと思います。

1.官製賃上げ-4年目の動向

 2017春季労使交渉が本格化するのは年明けからとなりますが、賃上げに関して言えば、政府主導による4年連続の「官製賃上げ」に使用者側がこれまで同様に応じるのかに注目が集まります。

 景況感は、円安株高を好感して好転してきましたが、地方および中小企業の置かれた状況を考えると、まだまだ厳しい状況が続いていると言わざるをえません。特に従業員の4割を占める非正規雇用者の時給が、最低賃金の引上げに伴って大幅にアップしていますし、そもそも就労人口の減少を背景に、地域によっては採用初任給相場が大きく上昇しています。

 年3%程度の最低賃金の上昇は今後も続き、総額人件費は非正規社員分だけでも確実にアップしますので、正社員のベースアップには慎重にならざるをえません。この3年間を振り返ると、多くの企業が、いかに賃上げに前向きな姿勢を示しても、社会保障に対する将来不安が解消されない限り、消費が増えるという流れにはならないでしょう。

 経団連は、年収ベースでの引上げには前向きな姿勢を示していますが、企業規模や業種によって置かれている状況は異なります。賃上げのみならず、その他の労働条件を巡る企業動向にも注目したいところです。


2.働き方改革その1 -残業削減への取り組み

 賃金管理研究所の会員企業様向け11月の勉強会においても、「残業時間をいかに削減するか」をテーマに取り上げましたが、企業ごとの具体的な対応策はさておき、会社や業態によって、置かれている状況はかなり違うので、ノウハウ本を読んでみても、それがわが社に通用するかどうかは別問題です。

 工業製品をメインとする製造業であれば、所定労働時間の中で、予算・計画どおりの生産量を実現する方向で努力することになるわけですが、営業や管理部門の仕事の場合は、これまでのビジネスモデルを変更しない限り、総労働時間が減らないという会社もたくさんありそうです。

 24時間営業のコンビニやスーパーは勿論のこと、営業時間が10時間以上で年中無休の小売店なども、人手が足りなければ誰かが対応せざるを得ず、時間外勤務や休日勤務が生じやすい環境にあります。
 採用難の時代、退職者の補充がままならず、少ない人数のままで従来どおりの職務をこなさなければならないため、1人あたりの業務量が増えている会社も少なくないでしょう。

 ただ、いつも仕事を社員任せ、現場任せにしている会社が非常に多いのもまた事実です。もともとは、会社側から命じて行わせるべき時間外勤務(残業)も、大半が本人からの申請によって処理されています。管理職のみならず経営者までもが、「時間管理は管理職の仕事である」と十分に認識していないうちは、時間外勤務が減るはずはないのです。

 このあたりの意識改革が進んでいくのかどうかも、気になるところです。


3.働き方改革その2-プレミアムフライデー

 「プレミアムフライデー」

 今、来年の2月より、毎月最終金曜日は午後3時で終業とすることが検討されています。
 消費活動を促し、個人消費300兆円を360兆円まで増やすのが、その狙いだとか。

 はたして、どの程度の範囲まで、こうした取り組みが広がるのか?いささか疑問ではありますが、今後の動向には注目しています。

 そもそも、月末の金曜日に早上がりをするなんて出来るのでしょうか?
 「月末の金曜日」、その日が月末最終営業日という会社もかなりあるものと思われます。
 
 例えば、土日が休日である会社の場合、2017年2月以降で最終金曜日が月末最終営業日となる月は、3月、4月、6月、9月、12月がこれに該当します。月末の、数字を最終的に積み上げる期日に「早帰り」とは、誰が考えたんでしょうか?
 
 そもそも、有給休暇の取得率も欧米に比べて低く、時間外勤務もなかなか減らない日本企業に対し、消費拡大のために早帰りさせようとは、本末転倒の愚策ではないでしょうか?
 
 有給休暇の取得率を向上させることのほうが、消費拡大にも効果があるように思えるのですが。



4.まとめにかえて

 コンサルタントとしてさまざまな業種のお客様とお話していると、社員相互の賃金バランスが崩れている会社も、思いのほか多いように思います。

 この15年ほどを振り返っても、IT不況と呼ばれた平成13~14年の第3次平成不況、そして平成20~21年にかけてのリーマンショックの影響で、昇給抑制・凍結やベースダウン等の厳しい措置を余儀なくされた中小企業は、製造業を中心にかなりありました。

 こうした会社の中には、20代後半から30歳代後半にかけての賃金水準が落ち込んでいる会社が目立ちます。

本来なら、まず落ち込んでいる年齢層の引上げが急務なのですが、パートの時給引上げ、採用初任給の引上げ、時間外勤務手当の正しい算定など、優先順位の高い課題が他にもあるが故に、手付かずのまま今日に至ってしまったということなのでしょう。

パートタイマーの多い卸・小売業や飲食サービス業、正社員比率が高く年齢分布も広範な製造業、それぞれの会社で、問題解決の優先順位も違ってきます。
 
 経営者、特に中小企業経営者の皆様には、自社の現状を正しく把握した上で、優先度の高いテーマから着実な対応をしていただきたいと思います。

  

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 品質の高いを商品・サービスを産み出す源は、社員です。その社員のやる気を左右する賃金処遇ルールが合理的に説明できないようでは、会社の繁栄は望めません。

 本セミナーでは、自社の問題点を探るとともに、目指すべき賃金制度の方向性を見定め、その上で、給与改善、水準是正へのアプローチ法をお話します。

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   ◆ 自社の問題点・課題を知る
   *賃金水準、社内バランス、採用初任給、賃上率
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  ◆ 目指すべき賃金制度の姿
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   *適正な実力査定昇給ができる賃金表
   *シンプルで納得できる手当(基準・額)

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    *自社体力に見合った賃金表を整備する
    *自社のあるべき組織と責任等級制度の再構成
    *戦略的ベア、社内アンバランスの是正
   2)対症療法としての対処策
    *採用初任給の引上げ策/中途採用者の賃金決定
    *やる気が出ない社員層への対処法


 自社の課題を正しく分析し、次の時代成長につなげていただくための“手掛かり”を、是非このセミナーで掴んでください。
皆様のご参加をお待ちしています。 (大槻幸雄)


【日時および会場】
 ◆東京(池袋)開催  2017年 2月8日(水) あうるすぽっと会議室

   〔 豊島区立舞台芸術交流センター 東京都豊島区東池袋4-5-2 〕
  13:00 ~ 16:30

講師】
 ◆賃金管理研究所 副所長 大槻幸雄
 

【参加費】
 ◆参加費 10,800円(税込)

 
【HP&お申込み】

 セミナー紹介HP ↓↓↓

     http://www.chingin.jp/セミナー情報など/2月-賃金管理セミナー/

 お申し込みは こちら から ↓↓↓
  

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2016/12/15 16:49 時の話題 TB(0) CM(0)
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