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給料や評価、人事マネジメントに関する話題を中心に、日頃のコンサルティング業務や出来事、ニュースなどの中から感じたことの中から、ちょっと役立つ情報を提供していきます。
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賃金管理研究所 大槻幸雄

Author:賃金管理研究所 大槻幸雄
    
 株式会社賃金管理研究所、副所長の大槻です。賃金人事コンサルタントとして日々の仕事を通じて感じたことを書いています。
 業務に関するお問い合わせは、賃金管理研究所(03-3953-6761)までお願いいたします。
 
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1.嘱託再雇用時の仕事と給料の決め方

 まず、継続再雇用制度の下、60歳定年到達者の再雇用時の処遇を決めるケースを考えてみましょう。

 高年齢者雇用安定法で、65歳までの継続雇用が義務化されたときには、大企業を中心に満60歳定年到達時の60~70%程度に賃金を減額するケースが多く報告されました。

 このような賃金の減額が受け入れられてきた背景として、基礎年金部分の支給開始が65歳に移行していく段階では、

1) 大企業を中心に平成10年前後より浸透してきた嘱託再雇用制度では、雇用期間が延長され生涯年収が増加することに加え、職制上の責任が大幅に減じることをもって、給与の減額も当然のことと考えられていたこと
2) 再雇用時の給料が減額されても、雇用継続給付金、在職老齢年金の受給も行われていたため、併給調整分を考慮しても相応の手取り額になったこと
3) 大企業では、ホワイトカラーを中心に賃金水準が高いこともあって、雇用継続給付金の支給率が最大となる「再雇用時の賃金が満60歳定年到達時の61%以下」となったとしても、年金受給額を大きく超える手取り額となること

などもあって、いわゆる「6掛け」、「7掛け」という相場が形成されていったものと考えられます。(「6掛け」といっても、60歳到達時に軒並み60万円以上もらっている管理職ばかりの大手企業の場合、再雇用時の賃金は36万円以上になる計算です。)
 
 そして、中小企業でも、同様の基準(=減額率)が適用されるケースが多かったのです。

 そもそも、雇用継続給付金制度の支給開始が、定年到達時賃金の75%を下回ってからであり、61%で支給率が最大となるのですから、「それだけ引き下げても良いだろう」と経営者が考えるのは無理もないことです。
 しかしながら、大手企業と中小企業の賃金水準は大きく異なります。また、基礎年金の支給開始年齢は65歳、報酬比例部分が支給される方でも年額100万円に満たない方が多いことを考えれば、嘱託再雇用の場合でも社員が生活できるだけの給料を払っていくことが肝要なのです。

 大手企業の組合員ベース賃金が310,000円に対して、中小企業の組合員ベース賃金は245,000円程(79%)です。もともと賃金ベースが低いということに加え、中小企業では責任の軽い別の仕事に移っていただくこともなかなかできません。継続再雇用となっても、それまでと同じ仕事(職務・責任レベルとも)を続けてもらうしかないのが実状です。
 今までと同じ仕事で、同じ水準の成果を期待されていながら、給料は大幅に引き下げられたのでは、その社員のやる気はおろか生産性が低下するのは無理のないこと。
 嘱託再雇用の対象となる社員とは、わが社で定年まで勤め上げた社員であり、「同じ釜の飯を食べた同志」でもあります。会社としては、そうした社員が年金を満額受給できるまで、働き甲斐のある仕事を与え、その働きに相応しい水準の給料を支払って、生活に不安を感じることのないように配慮すべきです。
 そして、嘱託再雇用後であっても、生産性に見合った給料を支払っているのであれば、最高裁判例を持ち出すまでもなく、同一労働同一賃金の問題でもめることはないはずなのです。


2.再雇用社員の働き方の選択と給料

 再雇用社員の中には、1日の労働時間の短縮を希望する方、週の労働日数を減らしたい方、これからは責任の伴わない定型業務でよいと考える方、そして今まで通りの責任を全うしたいと考える方など、おそれく色々な方がいるはずです。

 できれば、様々なニーズに応えられるように、任せる仕事についても柔軟な対応をしていただくのがベターですが、それが困難な場合には、原則としてフルタイム勤務での従前どおりの仕事を任せることを基本とすれば良いでしょう。
 全く同じ仕事を任せる場合の給与水準は、原則として60歳定年到達時の80%を基本とします。

 担当業務の責任レベルを軽減する場合には、賃金管理研究所が推奨する“責任等級制度”のもとでは、例えば

 Ⅰ等級相当の仕事であれば ・・・時給1,000円
 Ⅱ等級相当の仕事であれば ・・・時給1,200円
 Ⅲ等級相当の仕事であれば ・・・時給1,500円

というように、等級別に基準を定めておくことをお勧めします。短時間勤務の場合も同様です。

 一方、管理職としての仕事を引き続き任せるのであれば、現役世代の管理職の最低水準の基本給は確保すべきでしょう。労働基準法の管理監督者として扱うならば、管理職手当も支給しなければなりません。

 ただし、住宅手当や家族手当のような仕事に直結しない生活関連手当については、支給対象から外しても構いません。これは、管理職に限らず、一般社員相当の仕事をお任せになる場合も同様です。


  

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  1)〔現状分析〕わが社の課題はどこにあるのか?  
  2)〔責任等級制度〕人事処遇は担当職務・役割・職責を基準に決める
  3)〔基本給の設計〕所定内労働に対する“基本となる賃金”を決める
  4)〔昇給スキーム〕定期“実力”昇給なくして、社員の定着なし
  5)〔諸手当の設定〕“必要なものに限定/適正な水準設定”が基本原則
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 ◆大 阪 開催  9月11日(火) ホテルマイステイズ新大阪コンファレンスセンター
 ◆名古屋 開催  9月12日(水) ウインクあいち
 ◆東 京 開催  9月21日(金) アルカディア市ヶ谷
  時間は10:00 ~ 16:30となります。( 東京は9:45 ~ 16:15 )

【講師】
 ◆賃金管理研究所 副所長 大槻幸雄
 
【参加費】
 ◆参加費 34,560円(税込:テキスト・資料・食事代を含みます)
 
【パンフレット&お申込み】
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2018/07/20 14:37 給与制度 TB(0) CM(0)
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