プロフィール
Author:賃金管理研究所 大槻幸雄 Facebookページ
最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
最新記事
最新記事
最新トラックバック
最新コメント
|
無期転換社員とは
改正労働契約法、第18条に定められた無期転換権を行使する従業員が、いよいよ来年の4月より出現します。 条文に沿ってその内容を確認しますと、①同一の使用者との間で、②2以上の有期労働契約が締結されており、③それらを通算した期間が5年を超える場合に、④労働者が、現に締結している有期労働契約の契約期間満了までの間に、無期労働契約の申込みをしたときは、会社には否応なしにその申込みを承諾したものと見做されることになります。 通常は1年単位での契約をすることが多いため、平成29年4月以降に契約更新をすると、その有期契約期間満了時点で満5年。更にもう1回契約更新をすると、その時点で5年超えとなり無期転換の申込権が発生するわけです。 ところで、この無期転換社員は、別段の定めがない限り、労働契約期間以外は、従前と同一の労働条件となります。これまでの雇用区分が、正社員=無期でフルタイム、非正規=有期で契約社員かパートタイマーというシンプルな区分の会社でしたら、新たに無期の契約社員・パートタイマーという区分ができることになるわけです。 適用すべき就業規則は? ここで大切なのはどの「就業規則」を適用するかです。 正社員の就業規則で対応するのか。 契約社員・パートタイマーの就業規則か。 それとも新たに無期転換社員用の就業規則を作るのか。 雇用期間以外の労働条件が原則として同じなら、契約社員・パートタイマーの就業規則を改訂して適用するのが、従業員にとっても分かりやすい対応だと言えるでしょう。 新たに就業規則で決めておかなければならない条項の代表格は、 ①定年 と ②異動(配置転換) の2つです。 “定年”は正社員に倣って60歳まで、継続雇用で65歳までとすればよいことになります。問題は、“異動(配置転換)”です。 “別段の定め”として配置転換は不可欠 無期転換社員とは、すなわち長期安定雇用の従業員です。ですから、契約社員であれパートであれ、従前と同じ勤務時間、勤務場所、担当業務のまま長期間働いてもらおうとすると、適正配置の面からも支障が出ますし、同じ仕事ばかりでは能力開発も望めません。 こうした観点からも“配置転換”は不可欠なものです。無期転換、すなわち60歳定年までわが社で働き続ける以上は、配置転換に服してもらうことを原則とすべきです。 (ここでの配置換えは、担当業務の変更や通勤できる範囲内での事業所間の異動を想定しています。転居を伴う異動までをも含めるかどうかは、慎重な判断が必要となるでしょう。) ここでいう「配置転換」は、前述の「別段の定め」に該当しますので、あらかじめ就業規則に明記する必要があります。是非とも無期転換の申込権が発生する前に対応しておきたいところです。 無期転換制度について何の対策もしていないと、無期転換の申込みを既往の労働条件のまま全て受けざるを得ず、適材適所の人員配置にも支障が出る恐れがあります。やる気のある有能な従業員にこそ、長期間にわたって安心して実力を発揮してもらえるよう、就業規則・諸規程の整備は早めに行いましょう。 ![]() ◆◆2月8日開催 中小経営者のための賃金講座 ◆◆ お申込み受付中!(残席僅か) 「賃金制度・改善のポイント」セミナー 深刻化する人材不足と採用初任給の高騰は、過去3年間の賃上げと最低賃金の引上げの流れとも相まって、中小経営者にとっては頭の痛い経営課題です。 品質の高いを商品・サービスを産み出す源は、社員です。その社員のやる気を左右する賃金処遇ルールが合理的に説明できないようでは、会社の繁栄は望めません。 本セミナーでは、自社の問題点を探るとともに、目指すべき賃金制度の方向性を見定め、その上で、給与改善、水準是正へのアプローチ法をお話します。 「賃金の社内バランスが崩れていないか」「世間相場とかけ離れていないか」「このままで社員が辞めてしまわないか」と不安を感じている経営者の皆様は、是非このセミナーにご参加ください。 ◆ 自社の問題点・課題を知る *賃金水準、社内バランス、採用初任給、賃上率 *昇格運用、評価制度の運用状況など ◆ 目指すべき賃金制度の姿 *職制に準拠した等級制度と適正な社員格付 *適正な実力査定昇給ができる賃金表 *シンプルで納得できる手当(基準・額) ◆ 改善のポイント 1)抜本的な対策法 *自社体力に見合った賃金表を整備する *自社のあるべき組織と責任等級制度の再構成 *戦略的ベア、社内アンバランスの是正 2)対症療法としての対処策 *採用初任給の引上げ策/中途採用者の賃金決定 *やる気が出ない社員層への対処法 自社の課題を正しく分析し、次の時代成長につなげていただくための“手掛かり”を、是非このセミナーで掴んでください。 皆様のご参加をお待ちしています。 (大槻幸雄) 【日時および会場】 ◆東京(池袋)開催 2017年 2月8日(水) あうるすぽっと会議室 〔 豊島区立舞台芸術交流センター 東京都豊島区東池袋4-5-2 〕 13:00 ~ 16:30 【講師】 ◆賃金管理研究所 副所長 大槻幸雄 【参加費】 ◆参加費 10,800円(税込) 【HP&お申込み】 セミナー紹介HP ↓↓↓ http://www.chingin.jp/セミナー情報など/2月-賃金管理セミナー/ お申し込みは こちら から ↓↓↓ ![]() ![]() 賃金管理研究所のFacebookページはこちらから 宜しかったら「いいね!」を押してくださいね。 賃金管理研究所HPはこちら ⇒ http://www.chingin.jp スポンサーサイト
|
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム
QRコード
![]() |